青田売りとは?
青田売りとは、不動産業界において、建物の建築や宅地の造成工事が完成する前に売買契約を結ぶことを指します。この用語は、農業が由来で、稲が成長して青々としている田んぼを指す「青田」から来ています。
日本では、7月下旬の田んぼで、まだ稲が実っていない若い状態の時期に、貧しい農民が早くお金を手に入れるために収穫前に売ることを「青田売り」と呼びました。
不動産業界における青田売りは、未完成の「宅地」や「建物」を販売することで、必ずしも違法ではありませんが、売り主と買い主の間でトラブルが起きやすい手法です。完成前の説明と完成後の状態が食い違うことがトラブルの一因となります。
そのため、宅地建物取引業法では、開発許可や建築確認など、工事に必要な行政の許可を受けた後でなければ、広告や契約をしてはならないと定めています。
青田売りにはメリットとデメリットがあります。売り主にとっては、早期の資金回収が可能であり、買い主にとっては、完成前の価格で購入できる可能性があります。しかし、未完成物件の販売は、完成後の姿が当初のイメージと異なるリスクを伴います。このため、青田売りを行う際には、両者が十分な情報を共有し、明確な契約内容を確認することが重要です。