RMBS とは?
RMBS(Residential Mortgage-Backed Securities)は、住宅ローンを担保として発行される証券のことで、金融市場において重要な役割を果たしています。これらの証券は、住宅ローンからの元利金を裏付けにしており、投資家にとっては、元利金の支払いを通じて収益を得る手段となります。
住宅ローン担保証券の仕組みは、金融機関が住宅購入者に対して住宅ローンを提供し、その後、これらのローンを「モーゲージプール」と呼ばれる一つの大きなポートフォリオにまとめ上げます。
そして、このモーゲージプールを基に、RMBSが発行されるのです。投資家は、これらの証券を購入することで、住宅ローン債務者からの支払いを受け取る権利を持つことになります。
RMBS市場は、米国をはじめとする多くの国で発展しており、特に米国では、政府または政府関連機関が元利金の支払いを保証する「エージェンシーRMBS」と、そうでない「ノンエージェンシーRMBS」に大別されます。
エージェンシーRMBSは、政府の支援を受けているため、一般的に信用力が高く、市場での流動性も高いとされています。
一方、ノンエージェンシーRMBSは、保証がない分、より高いリターンを提供する可能性がありますが、それに伴うリスクも高まります。
日本においても、1999年以降、RMBSの発行が増加し、市場が拡大しています。日本の住宅金融支援機構が発行する「フラット35」などの住宅ローン債権を基にした証券化商品は、特に知られています。
RMBSは、投資家にとって魅力的な投資対象である一方で、2007年から2009年にかけてのサブプライムローン問題のように、市場の変動やリスクを理解することが重要です。
投資を検討する際には、これらの証券の特性、市場状況、そして自身の投資目的とリスク許容度を十分に考慮する必要があります。