文化的景観とは?
文化的景観とは、地域における人々の生活又は生業及び当該地域の風土により形成された景観地で国民の生活又は生業の理解のため欠くことのできないものをいいます。
文化的景観は日々の生活に根ざした身近な景観であるため、日頃その価値にはなかなか気付きにくいものです。文化的景観を保護する制度を設けることによってその文化的な価値を正しく評価し、地域で護り、次世代へと継承していくことができるのです。
文化的景観の中でも、文化財としての価値から特に重要なものについて、都道府県又は市町村の申出に基づき、「重要文化的景観」として選定することができます。重要文化的景観に選定されたものについては,現状を変更し、あるいはその保存に影響を及ぼす行為をしようとする場合、文化財保護法により文化庁長官に届け出ることとされています。ただし、通常の生産活動に係る行為や非常災害に係る応急措置等においては、この限りではありません。
また、文化的景観の保存活用のために行われるさまざまな事業、たとえば調査事業や保存計画策定事業、整備事業、普及・啓発事業に対しては、国からその経費の補助が行われます。