有形文化財とは?
建造物・絵画・工芸品・彫刻・書跡・典籍・古文書・考古資料・歴史資料などの有形の文化的所産で、歴史上・芸術上・学術上価値の高いものを総称して「有形文化財」と呼んでいます。
有形文化財のうち重要なものを「重要文化財」に指定し、さらに世界文化の見地から特に価値の高いものを「国宝」に指定して保護を図っています。これらの国宝・重要文化財建造物を後世に継承していくためには、適切な時期に様々な保存修理が必要です。修理事業は所有者または管理団体が行いますが、多くの修理事業が国の補助事業として実施されています。
歴史的建造物はほとんどが木で作られていて、茅や檜皮のような植物性の屋根を有するものも多く火災に対し極めて脆弱です。このため、防災設備の設置に補助を行うことなどによって保護を図っています。
また、近代化の過程で生み出された貴重な文化遺産でありながら、社会の変化の中で急速に失われつつある近代の建造物について、所在の特定やその特徴を明らかにするための全国的な調査を行っています。
こうした調査の成果に基づいて重要文化財に指定された近代の建造物も増えつつあります。