包括発注方式とは?
包括発注方式とは、既存施設の維持管理等において、同一地域内での複数の種類又は工区の業務・工事を一つの契約により発注する方式です。この方式では、例えば、河川管理施設、道路管理施設の以下のような維持に係る工事・業務の中から、一括して発注することが可能なものを選択して、一つの契約により発注します。複数の工区を統合して、広域的な工区で発注する場合もあります。
包括発注方式の効果
- 受発注者双方の事務負担の軽減が期待できます。
- 巡回、点検等の対象構造物の状況把握を行う業務と、不具合等に対する補修工事を一体的に発注することで、緊急的な不具合への対応の迅速化が期待できます。
- 巡回、点検等に加えて補修工事を包括的に発注することで、補修工事等に関して計画的な対応を図ることが可能となります。
包括発注方式適用に当たっての留意点
- 発注者に代わり、組合や代表企業が個々の業務・工事の分担等を調整するため、組合や代表企業の業務負担が増えることに留意。
- 異業種の業務・工事を包括化した場合、異業種の複数の協力企業の参画が必要となり、受注者の体制確保や効率化が難しくなる場合があることに留意。
- 受注者の構成員が少数の場合、地域インフラの維持管理、災害復旧に必要な体制の安定的確保につながらない場合があることに留意。
- 発注者は、組合や代表企業を通じて、連絡調整を行うため、発注者と個々の企業との関係が薄れる可能性があることに留意。