ECI方式とは?
ECI方式は、設計段階の技術協力実施期間中に施工の数量・仕様を確定した上で工事契約をする方式です。ちなみにECIは、Early Contractor Involvement の略です。
この方式では別途契約している設計業務に対する技術協力を通じて、当該工事の施工法や仕様等を明確にし、確定した仕様で技術協力を実施した者と施工に関する契約を締結します。また、施工者が行う技術協力については、技術協力の開始に先立って技術協力業務の契約を締結します。この方式は、事業プロセスのうち、予備設計又は詳細設計の段階における適用が考えられます。また、事業の初期段階から施工者の関与を必要とする場合には、概略設計段階における適用も考えられます。
ECI方式の効果等
- 設計段階で、発注者と設計者に加えて施工者も参画することから、施工者の知識、経験を踏まえた代替案の検討が可能となります。
- 地元及び関係行政機関との協議、近隣工事の進捗状況、作業用道路・ヤード等、事業のリスクに関する情報を施工者が設計段階から把握し、リスクへの対処方針を発注者と施工者が検討し、設計に反映することができます。
- 別途発注された設計業務の実施者(設計者)による設計に対して、施工性等の観点から施工者の提案が行われることから、施工段階における施工性等の面からの設計変更発生リスクの減少が期待できます。
- 施工者によって、設計段階から施工計画の検討を行うことができます。
ECI方式適用に当たっての留意点
- 発注者、設計者、施工者の三者からなる体制において、発注者が、施工者による提案の適用可否、追加調査や協議等の必要性の判断を行う必要があることに留意。