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水害ハザードマップとは?
水防法及び津波防災地域づくりに関する法律に基づき、想定最大規模の洪水や内水(雨水出水)、高潮、津波に係る浸水想定区域を示す防災情報マップです。
水害ハザードマップのあり方
「水害ハザードマップ」は、地域の水害リスクと水害時の避難に関する情報を住民等に提供するツールであり、主に水害時の住民避難に活用されることを目的とし、第一に住民目線で作成されるべきものである。
住民等が避難に関して水害ハザードマップを見たり、読んだりするシチュエーションとしては、「災害発生前にしっかり勉強する場面」、「災害時に緊急的に確認する場面」がある。
そのため、水害ハザードマップを作成する市町村は、これら両方のシチュエーションを意識して、住民等へわかりやすく情報提供できるよう水害ハザードマップを作成するものとする。国土交通省水管理・国土保全局より
水害ハザードマップ作成・利活用における主な役割分担
水害ハザードマップは市町村が作成するものであるが、国及び都道府県は、市町村が水害ハザードマップを作成するにあたって必要なデータ等の提供等により積極的に支援する。
水害ハザードマップの利活用は、住民等の適切な避難が図られるよう住民等の参画等を得つつ、市町村、都道府県、国が協力して実施する。国土交通省水管理・国土保全局より
水害ハザードマップにかかわる用語
- 洪水浸水想定区域・・・想定し得る最大規模の降雨により河川において氾濫した場合に浸水が想定される区域
- 内水浸水想定区域・・・想定し得る最大規模の降雨により下水道において氾濫が発生した場合に浸水が想定される区域(水防法第 14 条の 2 に規定される雨水出水浸水想定区域)
- 高潮浸水想定区域・・・想定し得る最大規模の高潮により海岸において氾濫が発生した場合に浸水が想定される区域
- 津波災害警戒区域・・・最大クラスの津波が発生した場合の浸水想定を踏まえて、警戒避難体制の整備を行う区域
- 津波基準水位・・・津波の想定浸水深に、建築物等への衝突によって生じる津波の水位上昇を加えた水位で、避難や建築行為等の制限の基準となるもの(津波防災地域づくりに関する法律第 53 条に定める基準水位)
- 津波到達時間・・・海岸線における地震発生から津波による水位変化(±20~30cm)が生じるまでの時間
- 早期の立退き避難が必要な区域・・・生命、身体に直接影響を及ぼす可能性がある家屋倒壊等氾濫想定区域や浸水深が深い区域など、市町村が地域の水害特性、社会特性に応じて早期の避難場所等への立退き避難が必要として設定した区域
- 家屋倒壊等氾濫想定区域・・・一定の条件下において、家屋の倒壊・流失をもたらすような堤防決壊に伴う激しい氾濫流や河岸侵食が発生することが想定される区域
- 市町村地域防災計画・・・市町村防災会議(同会議を設置しない市町村にあっては市町村長)が、防災のために処理すべき業務などを具体的に定めた計画
- 住民等・・・住民、通勤・通学者、旅行者等、その地域にいるすべての者
- 避難・・・避難場所や安全な場所への移動や、頑強な建築物等の上層階への移動など、浸水を避けて安全な場所へ立ち退くこと及び建物内の安全な場所での待避
- 避難場所・・・浸水の危険から緊急的に避難するための高台や施設等
- 避難所・・・災害後に一定期間避難生活をするための施設
- 避難経路・・・避難場所へ通ずる道路等で、住民等が避難に使用するもの。
- 避難路・・・避難経路のうち、避難場所へ通ずる道路等で、市町村が指定したもの
- リスクコミュニケーション・・・住民等と行政が災害に関する情報を共有し、ともに対応を考えること
国土交通省水管理・国土保全局より
【関連用語】・・・土砂災害ハザードマップ