チームや部署に指図を与え指揮することを、本来は何というでしょう?
①采配を振る
②采配を振るう
正解は・・・①『采配を振る』です。
目次
■采配を振るとは?
『采配を振る』は、
チームや部署に指図を与え、指揮すること
です。
ちなみに『采配』は、戦場で大将が士卒を指揮するために振った道具です。
■本来の『采配を振る』を使う人は32.2%。
文化庁の2017年度『国語に関する世論調査』では、本来の『采配を振る』と回答した人が32.2%、『采配を振るう』と答えた人が56.9%と、逆転した結果が出ています。あまりにも『采配を振るう』を使う人が多くなっているので、一部の辞書では『采配を振るう』として掲載されています。
ただ『采配を振るう』を誤用としているところもあるので、知っているのであれば正しく『采配を振る』を使いたいですよね。『采配を振る』を誤用としているところは当然ありませんから。
■『振る』と『振るう』の違いは?
『振る』と『振るう』は、共通して『振り動かす』という意味がありますが、ニュアンスが異なります。『振る』は『一部を振り動かす』、『振るう』は『全体を大きく振り動かす』といった違いがあります。
■最後に。
『采配を振る』と『采配を振るう』、どっちでもいいと思っている方、『手を振る』を『手を振るう』と聞くと違和感ありませんか?
本来の『采配を振る』を知っている人は、『采配を振るう』と聞くとそんな違和感があります。『手を振る』は左右に軽く振り動かりますよね。『振る』がしっくりきます。
ではどうでしょう、子どもが大きくバイバーイする時、腕から大きく振り動かすので『振るう』でしょうか?
『腕を振るう』・・・これでは、『腕前・技能を存分に人に見せる』ことの意味になってしまいます。
面白いですね、日本語は。